行政書士Y's事務所のブログ

 長かった夏の様な気温が続いた9月、10月でしたが、最近になってやっと秋らしい気温になってきて寒暖差に体調管理に気をつけていかないと思う今日この頃です。

 さて、不定期でお送りしている相続「えっ」びっくりよもやま話ですが、今回は、「親子と思っていたのに・・・。」という話を相談を受けたものから書かせていただこうと思います。

お母さんが亡くなったので、相続の相談をしたいとの事、手続き等をはじめたいとの事でお話があり、

4人姉妹の四女の方からの相談で、相続開始時にお父さんと4人姉妹の三女の方は相続開始前に亡くなられていると話されました。それなら、一般的には、相続人は4人姉妹の内、長女、次女、四女の方ですねとこちらはお話しました。あと、三女の方の子どもさんがおられたらその方も代襲相続ということで相続人となりますとお話しました。

 では、相続手続するため、まず相続人を確定しましょうということで、相続人確定のために戸籍謄本等を取り寄せて、相続人を確認していくと、亡くなられたお母さんと三女の方とは親子関係はあるけれども、それ以外の方とは親子関係がないということがわかりました。

 どういうこと?と思い、こちらから四女の方に先ほどのお母さんとの親子関係がないのですよと、話ししますと、四女の方が小学生の頃くらいに新しいお母さんとお父さんに紹介されて、その後、ずっと一緒に生活をして高校卒業して実家を離れるまで暮らしてきた。新しいお母さんつまり継母とは親子だと思い、生活してきたが、今回、戸籍謄本等を確認すると、継母と三女は養子縁組をしている関係(法定血族関係)が確認できましたが、三女以外の長女、次女、四女とは養子縁組していないので親子関係が認められず、親子関係ではないので相続人でもないということになりました。

長女、次女、四女に継母との親子関係はありませんでしたので、相続人にもなりませんとお伝えしました。みなさん一様に「えっ」「うそっ」といったびっくりというか現実を受け止められていない感じでした。

 そこで、ふとこちらは疑問に思うことがあり、お父さんが亡くなったときには継母との関係は遅くとも分かり得たのではと思い、聞きますと、以前、お父さんが亡くなった時は、三女の方に手続き等を任せていたから戸籍謄本等も見ていなかった。また、長女、次女、四女は実家から遠方に住んでいたので、実家に近いとこに住んでいた三女の方家族が実家の父、また継母との関係は深かったという事情があったようです。

 今回、三女の方の子どもさんが相続人となり手続きするようお話しして、こちらもお手伝いできることはさせていただきましたが、長女、次女、四女の方は、ずっと「お母さん」と呼んでいた人とは親子関係がなかったというやるせないお話しでした。相続時に知ったびっくりするお話でした。